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ゴジラ生誕記念の続きです。
お次は時代が下って、1960年代後半の怪獣ブームからです。
 
 
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「週間少年マガジン」1965(昭和40)年の第32号の巻頭図解、「世界のびっくり怪獣総まくり」から。

南村喬之氏の描くゴジラの必殺技、ハンマーフック!
尻尾チョップをこう呼ぶのですね。
それにしましても、対戦相手(ヤラレ役)がキングコングとは!
 
 
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そして怪獣ブームに沸いた1967(昭和42)年の、「別冊少年マガジン」1月号から。
南村喬之氏が描いた「南海の大決闘」口絵。
 
発売されたのは前年の66年暮れで、僕はクリスマスにこの雑誌を買ってもらった想い出があります。
ウルトラマンの怪獣や東宝のゴジラ映画、「悪魔くん」の妖怪等が特集された、素晴らしい内容でした。
 
大海老怪獣エビラを相手に戦うゴジラ。
正義の味方に目覚めた雄姿です。
ハサミをもぎ取られたエビラの流す黄色い体液が、何ともリアルです。
 
 
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これは珍しい、映画美術監督で彫刻家の成田亨先生が描いたゴジラ。
現代芸術社刊「世界大怪獣カード」1966(昭和41)年より。
 
ゴジラやモスラ、ラドン等の東宝映画の怪獣が、成田先生の作画で登場です。
彫刻作品を彷彿させる独特のタッチに注目です。
 
 
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最後になりますが、恥ずかしながら僕が描いたゴジラです。
 
今から20数年前に、ビリケン商会から販売されていたブリキ製のゼンマイ歩行ゴジラの箱絵です。
玩具本体は、付属のモスラ幼虫を引っ張ると歩行を開始します。
映画「ゴジラVSモスラ」1992(平成4)年の公開に合わせて発売されました。
 
この絵は短時間で完成させた労作で、箱の横のイラストも描きました。
完全に昭和版のイメージです。
 
 
こうしてみますと、長い歴史の中でゴジラも様々な時代を生き抜いてきたのだと感じました。
僕が物心付いた時には、すでにゴジラは子供達の人気者でした。
暴れ者ではあるけれども、いい奴だという認識でした。
最新技術を駆使しての海外映画も公開されましたが、形を変えながらもゴジラはこれからも活躍し続けていくでしょう。
 
不滅の怪獣王ゴジラ万歳!です。

11月3日の今日は文化の日ですが、それと同時に重要な日でもあります。
日本が世界に誇る2大巨頭、漫画の神様 手塚治虫氏の誕生日であり、そして映画「ゴジラ」の公開日です。
 
今から60年前の1954(昭和29)年に東宝が公開してから、ゴジラは様々な形で現在でも生き続けています。
その存在の大きさ、不滅の生命力は、まさに怪獣の中の怪獣です。
 
ゴジラ生誕記念としまして、僅かではありますが手持ち資料で紹介していきます。
 
 
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以前も紹介しましたが、これは「ゴジラ」が公開される以前の1952(昭和27)年に出されました本で、鹿間時夫氏の著書「世界の竜」です。

著者自身が子供達を相手に公演するという場面設定で内容が進行していきます。
その中の一文で、前世紀の恐竜に関する説明の際における、子供達の反応です。
 
まさかこの2年後に、映画の中の事ではありますが、この不安が的中してしまうとは思いも寄らなかったでしょう。
 
そしてゴジラの登場です。
 
 
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集英社「おもしろブック」1954年10月号より。
折込口絵「暴れ狂うゴジラ」。
大迫力のゴジラの姿が、粘土原型と人工着色で紹介されています。
 
 
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10月号の本文折込表紙と、翌11月号別冊付録の表紙より。
このふたつで、ゴジラ物語が描かれています。
 
絵物語作家 阿部和助氏の迫力の作画です。
阿部氏は実際のゴジラのデザインも依頼されました。
直接の採用はなりませんでしたが、イメージの参考にはされたそうです。
まさにゴジラ作画の最適任者です。
 
 
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「おもしろブック」1955(昭和30)年の6月号別冊付録の巻頭に収録された、小松崎茂氏の描いた「ゴジラの逆襲」。
アンギラスと戦うゴジラが物凄い迫力で描かれています。
このゴジラですが、トカゲ形の頭部といい太い腕といい、後のキンゴジを彷彿させる姿です。
 
この別冊付録には、杉浦茂氏の漫画「大あばれゴジラ」も掲載されています。
 
これらの作品は、先頃復刻されましたので、ご覧になった方も多いでしょう。
 
 
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ゴジラの元祖とも呼ばれている、キングコングの雄姿。
これも小松崎氏の筆による作画で、「週間少年マガジン」1967(昭和42)年の第9号に掲載されたものです。

先のゴジラの逆襲から12年後、同じ様な構図で描かれています。
こうして見ますと、小松崎氏の中では、キングコングとゴジラは同様なキャラとして扱われている様な感じがします。
どちらも世界に誇る怪獣王ですから。
 
 
その2に続きます。

マルサン商店のパゴスです。
自分が所有しております怪獣模型の中で、唯一のマルサン電動怪獣オリジナル品です。
 
 
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「ウルトラQ」に登場した地底の原始怪獣で、ウラニウムを食べています。
分子構造破壊光線という武器を持ち、それが金色の虹を生み出します。
未来型産業都市を破壊して暴れますが、最後は新兵器ネオニュートロンミサイルを食らって倒れます。

パゴスですが、映像ではモノクロ画像の陰影の深さの効果もあって、鋭角な張りのある造形が引き立ち、実に素晴らしい造形美を見せてくれます。
見ようによっては岩盤の様な重圧感で、巨大な黒牛を思わせます。
「Q」の中でもペギラやガラモンに並んで、最大の人気怪獣でしょう。
 
 
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この模型ですが、数年前に、玩具イベントで出店されていマニアの方から入手しました。

組み済みジャンク状態でしたが、通電で動きましたので購入決心をしました。
その時もかなりの金額でしたが、もはや現在の状況ではとても買う事が出来ません。
おそらく自分にとって、唯一無二の存在になりそうです。
 
リモコンボックスがありませんでしたので、かねてから持っていた別玩具のボックスを流用しました。
単2電池2本使用で、スイッチは2つありますがどちらを押しても前進のみです。
牙と内部の錘は、復刻版か何かの流用品の様です。
 
全体に筆塗りでこげ茶色の彩色しました。
背鰭と口の辺りはやや明るい色合いにして、コントラストを出しました。
目玉は内側に描き込む様にして、光を放つ瞳を表現しました。
 
 
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箱はコピーの複製です。
かなりの大きさですが、これがイラストだったら更によかったと思ってしまいます。
 
こうして復活したパゴスですが、初めの内は歩行は順調でしたが、最近になって右足のタイヤの滑りが悪くなってきました。
平坦な床の上だと、片方に円を描いて真っ直ぐ前進しなくなるのです。
車輪付近にグリスを塗ったりもしましたが、どうも上手くいきません。
布や新聞紙の上だとちゃんと歩いてくれますので、仕方なく歩行場所を選ぶ様にしました。
 
追伸
問題のパゴスの足裏のゴムタイヤですが、滑りの悪い方が僅かに歪に出っ張っていました。
そこをカッターで切って綺麗に調整しましたところ、前進してくれる様になりました。
でも、時々歪みますが^^。
 
 
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このパゴスで想い出にあるのは、今から4年程前の2010年秋に、某玩具イベントに参加した時の事です。

クリエイターズカーニバル(通称クリカニ)という、模型と玩具の販売会が開催されていました。
その一環として、電動模型同士を対戦させる「電動ファイト」なる催しがあり、それにパゴスを参戦させました。
他には電動ロボット模型や手製の戦車、美少女装甲車等、個性豊かなファイター達が集いました。
パゴスは残念ながら第2戦で敗退、対戦相手は同じUMA(動く模型愛好会)の人が作った投石器でした。
 
その参加メンバーの中に、漫画家であり模型愛好家で研究家の はぬまあんさんがいらっしゃいました。
はぬまあんさんは、「モミモミ1号」という高性能な自作メカで参戦され、見事優勝を飾りました。
長い腕を伸ばして掴み引っ張るという優れ技を持つ、ゾイド風メカです。
 
はぬまあんさんはその翌年に亡くなられました。
直接お話する事はなかったのですが、同じ空間で同じ趣味を楽しんだ方の訃報に寂しさを感じました。
楽しい想い出を残してくださいまして、感謝します。
 
現在クリカニは活動停止中です。
皆それぞれ大変な事情があると思われますが、また再開される日が来る事を信じて、僕も日々模型を作ります。

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