先日の連休を利用しまして、嫁さんと一緒に、富山まで一泊二日の旅行に行って参りました。
 
途中、雷を伴う天候に見舞われましたが、新幹線で無事に到着。
富山は僕の亡き父の故郷でして、馴染み深い地です。

そしてこの夏、富山県立近代美術館で成田亨展が開催されました。
 
成田亨先生は、映画美術監督であり画家で彫刻家であり、ウルトラマンと数多くのウルトラ怪獣をデザインした事でも知られています。
 
僕は成田先生の絵画教室に通っていた事がありました。
大切な絵画教室での授業に、日頃のお付き合い、鬼の彫刻制作協力、作品展の準備、引越しの手伝いと、様々な形でお世話になりました。
 
僕自身、歳はいっていても教室の中では若輩者です。
他の人達は、もっと古くからのお付き合いを続けている、熱心な先生の理解者達です。
今回の展覧会でも、多くの人達が集まりました。
 
 
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           富山県立近代美術館
 
 
立派な建物の美術館で開催された、成田亨先生の作品展。
ウルトラマンから怪獣、絵画に彫刻作品、そして未発表の原画等、今迄になかった大規模な展覧会です。
 
僕と嫁さんは初日の19日に行ったのですが、到着した頃は開催時間間際だった関係もあって、その日のお昼から始まる記念トークには満席状態で入れませんでした。

僕は係りの方にお願いして、特別に控え室で先生方に挨拶をさせていただきました。
成田亨夫人の流里先生と、息子さんの浬さん、そして流里先生の弟さんに浬さんの奥様がおられました。
簡単に挨拶をして、会場の外に設置されたモニター前でトークの様子を聞き入りました。
 
ご家族の目から見た成田先生の姿が、興味深く語られておりました。
何よりも子供を大事に考え、子供の為に大人は本気になるべきだという先生のお考えが、後の世にまで残る作品を生み出しました。
息子さんの浬さんが、最後に読んでくださいましたお父さんへの思いが泣かされました。
 
トークが終わった後、会場内で数多くの作品を見ました。
 
ウルトラマン、ウルトラセブン、突撃!ヒューマン、バンキッド等のヒーロー、宇宙人、怪獣のデザイン画。
鬼や天狗、竜等の日本のモンスター。
神話伝説の怪獣に西洋のモンスター。
今迄紹介された事のなかった古い絵画作品に、海や雲を描いた油絵。
未発表の映像企画デザインとオリジナル怪獣の数々。
大江山の鬼のモニュマン、北上の鬼のレリーフ。
「翼を持った人間の化石」等の彫刻作品。
 
様々な作品が、会場の至る場所で展示されていました。

僕は今回の展示で、自分が所有しております「宇輪」(うりん)というオリジナル怪獣の絵を、貸し出し協力させていただきました。
満月の様な円形の角が頭上で繋がっていて、棘に覆われた恐竜の様な胴体を持つ怪獣です。
この絵は先生の所で直接買ったもので、僕にとりまして家宝です。

会場内で、友人のほうとうさんと大島さんご夫妻と合流。
他にも成田先生関連の懐かしい顔触れの人達が集いまして、皆で楽しく語り合いました。
成田先生のご縁が、人との繋がりを生み出す喜びと不思議さを感じました。

今回の展覧会の企画で、一般から募集されました自作怪獣の絵を公開。
様々なオリジナル怪獣群、特に子供の作品が楽しくて良いです。
好評につき、会場内の設置コーナーでの制作に関してのみ続けて受付中との事。
恥ずかしながら、僕も描いて提出してみました。
 
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            僕の怪獣です^^。
 
 
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「突撃!ヒューマン」に登場した 空飛ぶ怪獣ブランカー

ブランカーの精悍な顔付きは、まさしく鬼です。
造形作家の清河北斗氏が手掛けた巨大立体造形が、館内入り口付近に設置されていました。
 
手を触れないでくださいとの事ですが、なんと嫁さんが記念撮影の時に、ブランカーの手を握って揺らしてグラ付かせてしまい、注意されるという事態を生じさせました。
冷や汗ものです。
 
 
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          成田亨作品集 鳥羽書店刊
 
今回展示中の数多くの作品が収録されております。
「宇輪」も載っています。
開催中に美術館で直接購入すると、ヒューマンサイン復刻版の特典が付きます。
 
 
 
美術館を後にして、その晩は宇奈月温泉に泊りました。