努blog

2014年02月

ご存知の方もおられるかも知れませんが、あらゆる面白ジャンルを独特の切り口で調べて語る「總藝舍 底辺文化発掘協会」さんの会合に、参加させていただきました。
自分も含めまして合計4名で、怪獣中心の話題で盛り上がりました。
 
代表者は多賀もちゆき氏で、元々は「つくり屋工房」という模型や玩具のレストア作業を兼ねた活動をされていたそうです。
怪獣の模型作って彩色完成させては、その制作過程をブログで紹介したり、動画をアップしたりと、素晴らしい活動をされる姿勢に、自分は衝撃を受けました。
 
集会場所には様々な怪獣模型の完成品や、改造したソフビ怪獣の数々が飾ってあり、これまた感激しました。
 
 
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多賀さん制作のシーザウルス(右)と自分制作のもの(左)。
完成彩色品同士が揃うのは、世界初!?
 
 
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これも多賀さん制作のゴジラ模型。
オーロラ社再版のモノグラム版。
夜光パーツを使用した塗装がお見事!
 
こうして見ますと、僕の彩色方法とは違う、クリアな美しさを感じさせます。
怪獣表現の多様性を知りました。
 
お昼から夕方まで、いろいろな話題を楽しみました。
僕は持参した怪獣模型を、10数体公開しました。
皆さんお喜びで、こちらも嬉しくなりました。
「天国とはこういう場所だ」ともおっしゃいました。
 
 
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 今まで作られた怪獣模型の数々。
ほぼ多賀さんの制作だそうです。
 
總藝舍さんとのお付き合い、これからも大事にしていきたいと思います。
 
 
 
 

今回は前回と同じく水もの模型で、今井科学のパーパスです。
 
 
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この作例は自分なりに大幅に改造を施しています。
水中モーターを内臓させた推進方式にして、彩色で目の形と位置を変えて、ややリアル方向に修正しています。
よって、模型本来の姿とは若干印象が違います。
 
 
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箱絵 リアルな絵柄で海洋冒険ドラマを彷彿させます。
 
パーパス(Porpoise)とはネズミイルカの事です。
ネズミイルカは、ほぼ人間大の小型イルカで、顔つきは丸く、口は尖っていません。
 
しかし、この模型はどう見てもネズミイルカではありません。
箱の絵もバンドウイルカを描いた感じです。
しかし、ここではあくまで名義上、この模型をパーパスと呼ぶ事にします。
 
このパーパスも先に紹介したシーザウルス同様、今井科学が発売した異色の水もの模型で、本来はゴム動力で尾鰭を上下に動かして推進する仕組みです。
水中モーターを取り付ける事も可能です。
 
僕はこの模型に水中モーターを内臓させて、自動式に尾鰭を動かして推進する方式に改造しました。
動く模型愛好会(UMA)の夏の水ものオフ会等でも池やプールで活躍しました。
しかし、時折動かなくなりますので、どうにも厄介です。
 
 
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これが本来の姿です。
外見がいかにも漫画的ですが、それもその筈で、基はアニメの「海賊王子」の模型を手直しして再版した物なのです。
「海賊王子」の時は、主人公のキッド少年がイルカに乗る形になっていました。
なのでイルカ全体もアニメに即したスタイルで、石ノ森章太郎氏のキャラになっています。
「サイボーグ009」にも登場しそうなイルカですね。
 
それをイルカのみにしたパーパスでは、リアルな箱絵とは裏腹の漫画スタイルのままなので、事情を知らなかった子供時代当時、箱の中を見て面食らいました。
 
僕の弟はこの模型を「フリッパー」と呼んでいました。
イルカを扱った人気テレビ番組「わんぱくフリッパー」をよく見ていました影響です。
僕の兄弟の間では、イルカはフリッパーで、ブロントサウルスはネッシーでした。

今井科学の水上怪獣シーザウルスです。
ゴム動力及び水中モーター使用で泳ぐ、水もの模型です。
 
 
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先に紹介しましたアロン同様に、非常に精密でリアルな皮膚感のある怪獣です。
怪獣本体にゴム動力のスクリュー部品を付属させたり、または直接水中モーターを取り付けたりして、泳がせる事が出来ます。
怪獣単体でも、立ち上がった姿のまま飾る事も可能です。
 
内部は空洞ですが、密封された空気室があって、水を逃がす穴もあります。
両腕はゴムで固定された作動式です。
 
動く模型愛好会(UMA)の夏のオフ会で、何度か持参しては公園の池等で泳がせています。
プッカプカ浮かんだ感じで、ゆったりとした泳ぎです。
 
彩色は海の怪獣を意識した色合いで、海洋爬虫類のイメージです。
 
 
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     ゴム動力スクリューを付けた姿。
     ゴムを巻いて推進するのですが、あまり進みませんね。
 
 
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     水中モータースタイル。
     殆どこれで泳がせています。
 
 
今までで印象深かったのは、何といいましても昨年(2013)の夏のワンフェスです。
小澤さとる先生をゲストで招いたイベントが開催されて、会場では巨大なプールが設置されました。
そこでUMA会員達の水もの模型が、所狭しと泳ぎ回りました。
僕も自作模型の赤ハゲに、日東改造の水中ガメラ、今井のパーパス(イルカ)等を持ち込みました。
このシーザウルスも参戦しましたが、これが一番手堅い泳ぎを見せてくれました。
 
 
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後にペッパーショップというフリーペーパーで、水中モーターの特集記事が組まれた際に、ワンフェス会場内の様子と共に、このシーザウルスの写真も掲載されました。
これがその時の写真です。
 
 
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箱絵は高荷義之画伯の迫力の作で、海中から躍り上がる様に出現した怪獣が、軍艦に襲い掛かる場面です。
でもよく見ますと、目玉が大きくて可愛らしい印象も受けます。
 
 
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箱の横には、なんとシウルスの初版であるワニラの姿が!
 

イマイのオリジナル怪獣シリーズで、バギラとガルバです。
 
共に恐竜スタイルで、向かって左側の有翼怪獣がバギラ、右側のトカゲ怪獣がガルバです。
 
 
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どちらも、ゴムで固定させた内部車輪が、尾に付属させた爆弾と糸で直結しています。
爆弾を引っ張って糸を伸ばして、車輪のゴムをゼンマイの様に巻きつけます。
そして爆弾を放すとゴムの戻る力で車輪が走行し、爆弾が当たって怪獣が倒れるという仕組みになっています。
昔ながらの手作り玩具に通じる、よく考えられた走行ギミックです。
しかし、自分の作り方がよくないせいなのか、あまり上手く走りません。
 
こちらも昭和40年代前半から販売されていた模型で、手軽に買えて楽しめました。
出来も素晴らしく、バギラの鋭角な翼とガルバの岩山の様な背鰭等、精密な皮膚感がリアルで、これらの模型の小ささを感じさせませんでした。
 
これらも80年代半ばに再版されましたので、現在でも入手は割りと可能です。
彩色は自分のイメージで、付属している爆弾とミサイルも楽しい感じに塗ってみました。
 
 
最後に両者の単体写真で締めます。
 
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       バギラ
 
 
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       ガルバ
 
 

イマイのオリジナル怪獣シリーズで、恐竜ネッシーです。
 
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元々は昭和40年代初頭に人気を呼んだ、特撮番組「怪獣王子」に登場した怪獣(恐竜?)です。
無人島で恐竜に育てられたタケル少年が、相棒のネッシーと共に正義の為に活躍するドラマです。
ネッシーはブロントサウルスで、口から火を噴き、強烈な尾の一撃を武器とします。
対抗する怪獣も恐竜そのものの姿で、毎回の恐竜対決が話題を呼びました。
 
この模型の初版は、「怪獣王子」のタイアップ商品であり、タケル少年が付属していました。
オリジナル版は小学生の頃に買った覚えがありました。
 
雨の日に小さな文房具屋で買ったのですが、その時は、唇のなめ過ぎの為に荒れが酷くなり、まるでオバQみたいに唇面積が膨れ上がってしまって、実に不快で苦しい時期でした。
それを見てうちの両親(共に故人)は
 
父「何だおまえ、まるでゴリラみたいな口しているじゃないか!」
母「そのうちカパ(河馬の事)みたいな口になってくるよ、ああ面白い!」
 
大人というものは残酷だと感じました。
 
話がズレ過ぎました!
そんな苦しい状況の中、模型にあった「ぼくらの仲間だ!」という箱絵のコピーが、やたらと頼もしく思えたものでした。
 
時代は下って90年代に、ガルバやシウルス等と一緒に再版されました。
その際には、少年は除かれて、オリジナル怪獣という事にされてしまいました。
それでもよくぞ大丈夫だったと思いますが、ネッシー自体が恐竜スタイルで、名前もネス湖の怪獣からのいただきですので、そこらへんは曖昧にされたのでしょうか。
 
今回紹介しております一連の模型は、全て再版品です。
ネッシーですが、小さいながらも4本の手と足が、全て可動式という凝った作りです。
顔付きがやや凶暴そうでありながらも、皮膚のザラ付き加減や皺がリアルです。
 
解説によりますと、尻尾の先を指で軽く叩くと歩くそうですが、全くそういう動作は見られません。
手に持って遊ぶ玩具模型みたいです。
 
彩色は怪獣的に派手目にして、恐竜模型とはやや異なる色合いで仕上げました。
 
 
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ネッシーの顔のアップです。
 
 

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