近く公開されます予定のアメリカ版怪獣映画「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」ですけれども、全世界からの注目を受けまして、大変な話題を呼んでおります。
何しろ日本が世界に誇る怪獣スター、ゴジラ、ラドン、モスラ、そしてキングギドラまでもが、最新鋭の特殊技術を駆使した超大作としまして、ハリウッド映画で蘇るのですから、ファンの期待も並々ならないものがあります。
一部予告編は公開されましたが、物凄い特撮イメージに驚きです。
これは是非共上映本編を拝みたいものだと、期待してしまいます。
気になるのが、ゴジラを初めとします怪獣達の姿形です。
アメリカ風にアレンジされてはおりますものの、あくまでもオリジナルのイメージを尊重して、更にその上をいく迫力を見せて欲しいと思います。
予告映像から受ける印象では、及第点といったところでしょうか。
映画公開に期待大です。
さて、前置きが長くなりましたが、昨年暮れ頃から制作しておりましたアメリカ版のキングギドラ模型が完成しました。
オーロラ社の復刻版で、ポーラライツ製のモデルです。
彩色を含めましての完成作品のお披露目です。




アメリカスタイルにアレンジされました、大変面白い姿のキングギドラです。
西洋のドラゴンのイメージでしょうか、全体にスマートな印象を受けます。
空港を襲撃している場面を再現したのでしょうか、破壊された建造物を背景に立つギドラの雄姿です。
格好いい模型です。
映画のカチンコを模った怪獣名表記も芸が細かいです。

オーロラ社のオリジナル版の復刻品でありますポーラライツのモデルですけれども、やや一部モールドが甘くなっている個所が見受けられます。
3本の首の後ろには鱗モールドがありませんし、上顎の前歯がなくなっています。
目も垂れ目ですし、僕が思い描いております超宇宙怪獣キングギドラの印象とは、どうしても異なる部分が多かったです。
そこで自分なりの改造を施しました。



まず何も無い首の部分に、エポキシパテを薄く延ばして塗り込みまして、そこから自作の鱗を一枚一枚作り込んでいきました。
長い時間と根気がかかりました。
全部張り込みました時は嬉しくって、暫く完成させた頭部を眺めておりました。
目玉はピンバイスの工具で穴開けしまして、エポキシパテで丸い目玉を自作しまして、竜を意識した顔付きにしてみました。
上顎前歯がありませんでしたので、こちらもパテで自作しました。
口の中の上顎内部も、プラ板で作って追加しました。
モデルの角と棘等の尖った部分は、ヤスリがけしてより鋭くしてみました。
尾は制作途中で関節個所が破損してしまいましたので、両方と本体に接着しまして、パテを塗り込んでモールドを加えました。
以前紹介しました制作記録はこちらです。
まだ完全に改造作業も終わっていない頃でした。


彩色ですけれども、ギドラ本体は全体を赤茶色に基本下地塗装しました後、若干茶色を混ぜた金色をハンドピースで噴き付け塗装しました。
金色も首の部分は銀を混ぜてみたり、いくつかの違った段階の色で塗装してみました。
やや温かみのある色合いに出来上がったと思っております。
目や歯等の細かい部分は筆塗りです。
自分の場合、怪獣模型は殆どが筆塗り作業中心なのですけれども、今回のギドラは全身金色の異色彩色ですので、完成の美しさを考慮しまして、エアー彩色にしてみました。

台座は綺麗で平らな地面でしたので、タミヤパテを塗り込みながら楊枝や歯ブラシを打ち付けてモールドを入れまして、荒れた地面を表現した造りにしてみました。
壊れた鉄骨をセロテープを丸めて造りまして、追加してみました。
台座の彩色ですが、地面部分は焦げて荒れ果てた地面の様子を意識した焦げ茶色にして、その周囲の部分は宇宙をイメージしました紺色にしてみました。
宇宙ですけれども、最後の仕上げとしまして、無数の星を入れてみました。
これは一発勝負の特殊技法です。
白い塗料を染み込ませました歯ブラシを用いまして、それを指で上手い具合に弾きますと、無数の星々が生まれるのです。
星の点々が台座の地面と建物にもかかりまして、偶然にも宇宙に吸い込まれる様な雰囲気になりました。
これぞ模型表現の楽しさです。
星入れの技法はネットで見つけました。
大変効果的な方法ですので、これからも試してみようと思います。

長い時間がかかりましたが、これで何とかギドラモデルが完成しました。
お次は同じシリーズで、オーロラ社復刻版のラドンを作ってみようと思います。
苦労は多かったですけれども、完成させました喜びは格別です。
自分の時間をひねり出しながら、これからも模型制作を楽しんでいきたいです。